私が、技術士を取得した際にお会いして、いろいろお話を伺った杉谷正廣先生(経営工学)
が87歳にて旅立たれたことを知りました。
先生は、85歳までは、大阪の技術士事務所を開設しており活躍されており、10年前の75歳当たりから、若輩者の私と話を伺う機会が数回ありました。
歳をとると、若い人の話を聞かなくなることもなく、むしろ若い人との話を楽しんでおられました。また、技術の遍歴を教えていただきました。先生は、戦争末期の戦闘機で、有名な紫電改を設計に参加され、そのときの技術課題を話していただいたり、日本で初めての電気自動車を大阪万博で披露したときの技術的課題を説明してくれたり、企業を卒業後も技術士事務所を開設されて、75歳からパソコンの自社HPを自分で作成したり、科学的な根拠が大切だとおっしゃり予測統計をパソコン上で製作されておりました。70歳を超えてそのチャレンジ精神は、今でも、私の見本となっております。技術ばかりではなく日本人のルーツの研究も伺いました。その話は、技術者の幅を広くして、物事を考えることが必要だとおっしゃっておりました。いつか先生みたいな事務所を持ちたいと思いながら進んできました。今は、残念ですが、いまでも追いつきたい私の目標の一人です。何とか先生の偉業を少しでもつないでいければと思っております。